マッスル鍋は11周年を迎えるまでもうあと2週間ちょいまで迫ってます。平城遷都からでいえばたった1314分の11ですが、そんな鍋にも歴史あり。
しばらく更新が滞っているシリーズ「プレイバックマッスル鍋」今回は10周年の終わりの特別編として、マッスル・コミッショナーが選んだ10周年ベスト5をお送りします!
第5位 いろんなうどんでうどんすき(2019年11月)
鍋専用ルームを構えて2シーズン目の開幕は、なんと3日連続で鍋をやるほどの気合いの入りっぷりでした。その第二夜に据えた企画がコミッショナーが選ぶ第5位にランクイン。開幕直前に香川のうどん屋を回って買い集めた半生うどんを一気に投入してうどんすきをしました。
そのメンツがこちら。うーん今ならもっとおいしい店のん揃えられる自信があります。それでも、いつもなら締めのうどんを主役にし、現地調達にこだわったやり方は今でも新鮮みを感じます。そろそろまた香川行きたいね。
第4位 鹿!しし!豆腐!十津川鍋!!(2018年2月)
忘れられない鍋のひとつです。十津川の山の上にある一棟貸しの家を借りて、道中で集めた具材を使って鍋をやりました。究極の地産地消、鍋合宿の最初の回です。峠とうふ、ジビエールの肉、でっかいしめじ、五神……。紀伊山地のポテンシャルを感じられた回でした。
温泉で別行動中の友人を待ち伏せて驚かせたこと、村の商店で巨大な熊野灘のヒラメが生きたまま売られていたこと、積雪した細い山道をノーマルタイヤで恐る恐る下りたこと。鍋以外にも強烈に覚えていることがたくさんありすぎます。行程中ずっと楽しかったなあ。
第3位 どんだけ入ってたん富山タラ白子鍋(2019年2月)
マッスル鍋を代表する衝撃回です。舞台は富山、散居村の一軒家。メンバーは無理やりスケジュールを合わせたので、最初から入り時間もばらばら。買い出しも二手に分かれたのですが、新湊から帰ってきたコミッショナーが持っていたのがこちら。
もう笑うしかない。こんな量のタラ白子誰に需要あんのよ。まあ我々だったのですが、この直後、このまんま白子を鍋にボーン。アク取りに苦戦しつつ、大鍋に浮かぶ巨大な白子をひたすら引きちぎって酒を飲む、なんとも荒々しい画が繰り広げられたのでした。
第2位 怪我の功名!?ブリしゃぶ(2019年11月)
これも衝撃回。第7シーズンの開幕戦はもともと、魚屋さんに秋鮭を頼んで石狩鍋っぽいことを考えていました。
井上本店の味噌まで用意してばっちりだったのに、当日魚屋に行くと「鮭って今日やったっけ!?」おーい。今日っすよ。「それより鰤入れたし買うてってくれへん?めちゃめちゃ安くする!」そうして出てきたのが、こちらでした。
どれくらい衝撃だったかというと、偶然居合わせた他のお客さんがびっくりしてこれを写真におさめてツイッターに投稿し、それにまあまあ反響があったほど。およそ10人がかりで、刺身で、しゃぶしゃぶで、何とか平らげました。「食っても食っても減らないブリしゃぶ」というのは間違いなく贅沢なのですが、美味しいと苦しいの無限ループをもたらし、歴代の開幕戦の中でも波乱を起こしたものになりました。
第1位 マッスル鍋の切り札・淡路ビーフ初登場回(2015年1月)
コミッショナーが選ぶ1位はやっぱり淡路ビーフでした。肉牛飼いの家を継いでいるマッスル鍋淡路島支部長が初めてお鍋の日に牛肉を持ってきてくれたのが、彼の1回生の冬のこと。鍋が始まる前の夏の頃から、肉をよく食べるメイン層のお年寄りはどうしても脂身を好むため、赤身が余るのだと言って差し入れてくれたのです。
しかし淡路ビーフなので赤身でも数枚食べたら苦しいほど脂が入っています。そのあとの、脂の溶け込んだ出汁の甘いこと。今年の春、初めて自分たちで淡路ビーフを買い求めて鍋に入れたとき、まったく同じ味がして妙な感動を覚えたものです。
淡路島支部長の実家入り口の牛
これから始まる12年目のシーズンもここぞという回で淡路ビーフが入ることでしょう。これが無ければマッスル鍋にはいまいちわくわく感が生まれないまま、もしかすると10周年すらも迎えられていなかったかもしれません。冴えない奈良の大学生だった我々の味覚に大変な影響を与えた、マッスル鍋の切り札をこの冬も大切に味わいたいと思います。