muscle_nabe’s blog

奈良と鍋を愛するマッスル鍋の公式ブログです。

2年ぶりのうどんモンスター

本当にうまいものには、みんな黙る。

それはずっと前から確信していたことで、饒舌な鍋軍団もこれまで例えば「まるかつ」なんかでひと言も発さない時はああそうなんだなと思ったりしました。

2年ぶりの「うどんモンスター」では7人編成をもってして、うどんをただすする音だけが響く場面が何度もありました。そのたびに、去年香川に1回も行かなかったことを反省しました。せめて年1は味わえないとダメです。

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今回、紹介してもらって正解!と思ったのが丸池製麺所。うどんモンスター初登場です。雪がちらつく極寒の中を並んだのもあるけど、1杯のかけうどんで心が動いたのは久しぶりでした。讃岐以外で本当にうまいなと感じたのは土佐入野の「いろりや」とここだけ。勢いでおつゆも買ってしまいました。

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その丸池の近くの道の駅で買った味噌鍋に、三豊・福井製麺所の玉うどんをオリーブ豚とともにぶち込み、初鍋式もきっちり済ませました。


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2日目は宿泊地の利を生かしてオープン直後の須崎食料品店に飛び込み、ほぼ待ち時間ゼロで神のぶっかけにありつけました。ここでもみんな黙ってたな。


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あとは山内、宮川、香の香と黄金ルートをたどり、血液がいりこになっていく幸せを感じながら、どこからでも見えるおにぎりみたいな山を眺めて、やっぱり来てよかったと思うのでした。


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うどんモンスターでは腹ごなしに金毘羅へ登るのもだんだん恒例になってきましたが、今回は初めて奥社まで歩ききりました。着いた先はパワースポットという割には人が多すぎました。でもここまで到達したことの達成感みたいなものが、あとあとパワーとやらになりうるのかなとも思いました。

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帰ってからも時々なぜ讃岐に暮らしていないんだと思う日々を過ごしています。だんだん歳を重ねて、舌が肥えて、胃がモンスターじゃなくなってきても、そのシンプルな1杯と向き合って、やっぱりおいしくて黙ってしまう経験を、これからも大事にしたいです。

2025年 個人的に行ってよかった銭湯まとめ

博覧会にもアーバンベアにもガソリン税にも縁のない1年でした。あまり出かけられなかったなと思います。こうして忙しさと気だるさに身をまかせ、何もない1日だったと感じた時、近くの銭湯が有効になってきます。22時からでもその1日に意味を持たせてくれるのが風呂屋なのだと思えてなりません。本州から冒険しなかったことがバレる6軒を振り返ります。

1.常盤湯(神奈川県横須賀市)

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横須賀は大好きな街のひとつです。都心から背もたれの高い無料特急に揺られて1時間。まちなかはいつも賑やかだけど混みすぎてはいなくて、魚がおいしくて、風呂屋も喫茶も飲み屋もすばらしいお店ばかりです。寝すぎた日曜日にスローなスタートを切っても、旅の充足感を得ることができます。


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横須賀中央駅からバスでちょっと上がったところにあるのが常盤湯です。古くて広くはないですが、浴室やお湯の清潔感が格別で湯加減もあまりにちょうどよく、ついつい長居して身を溶かしてしまいます。三浦半島にはいいお風呂屋さんがたっくさんありますが、ここは誰にでも自信を持って推せるなと思いました。調べたら、今年12回も行っていました。

2.菊水温泉(大阪市城東区)

関西の風呂おたくの間でしばしば話題に出るお風呂屋さんに、初めて行くことができました。マッスル・コミッショナーと昼飲みした帰り、酔い覚ましに歩いて不思議な路地に入り込み、ぐるぐる回っていたらいつの間にかたどり着いていました。

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中は意外と広くて、木彫りのロッカーの向こうに座り段を備えた真四角の風呂があり、いつでも入ってこいやと真ん中がブクブク波打っていました。

気持ちええ——


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湯上がりも余韻が続き、しばらくぼーっと佇んでしまいました。薪をいつも運んでくださる有志の人がいるのよとおかみさん。外に出て回り込むと、きっちりと切り揃えられてテトリスのように積まれた木材が見えました。居心地の良さの裏にたくさんの人の熱狂を感じ、それがなんだか自分の本気度を確かめにきているようにも思えて、ずっと忘れられません。

3.上の湯(福島県いわき市)

「こんちはー」「「「うーい」」」浴室に入ると野太くて眠そうな声が束になって返ってきました。どこでも常連ぽい人がいれば小声でなんとなく挨拶を発しているんですが、返ってくる風呂は名湯だと思うことにしています。

福島県の右下のほうに温泉地があることは、あんまり関西人にはピンときていません。駅から住宅地の中を進むのでやや疑心暗鬼でしたが、150円を払った先に硫黄臭の漂うやたら掛け流し量の多い湯船が出現して驚きました。

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それがまたちんっちんに熱いのです。苦悶していると地元民から「水は……出せないな」。はい……。「きょう客多いからこれでもぬりぃんだよ」「んだ、ぬりぃ」「風邪引くぞ」——通い慣れ恐るべし。それでもみな、お腹は真っ赤っかでした。3分も浸かれずほとんど世間話で終わったけれど、それもそれで楽しくて、また来てもいいかなと思えました。

「お先っしたー」「「「ういー」」」

4.都湯-島原-(京都市下京区)

京都は今年、ものすごい勢いで銭湯が復活しまくってうらやましいにも程があるやろって感じなのですが、その中で個人的におもろいなと思ったのがここ。昔の島原温泉です。

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なんと水風呂が冷やっこいのとぬるめの2つあります。ぬるめ側の湯船はもともと薬湯で、配管の故障から少し温められた水しか出なくなったものを、そのまま第二の水風呂とした経緯があるようです。地下水なので軟らかく、水風呂なのにいつまでも浸かっていられる謎の気持ちよさがあり、すっかりハマってしまいました。

銭湯の継業にあたり、満身創痍の設備と向き合うことは避けられません。そんな中で思い切りのいい決断をし、新しい心地よさを生み出す——これは手練れの風呂プレイヤーにしか成せないでしょう。継ぎ手が御所宝湯の初代と聞いて納得しました。

5.花の湯(仙台市青葉区・休業中)

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「まだやめたくない」。ロッカーの貼り紙につづられた切実な文字を読んでしまい、浸かる前から胸が熱くなりました。現役の店主からこういう意思表明があるのは珍しいと思います。

仙台からひと駅「東照宮」で降りて少し歩いた先の住宅地。遠くからでは風呂屋と分からないほど、花の湯はしっかりと街に溶け込んでいました。2月末からの長期休業が迫る中で訪れたためか、よく混んでいました。コンパクトな浴室が賑わっている光景はやっぱり嬉しくなります。

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帰り際、男女両方の玄関から合流してきた家族が、のれんの前で記念写真を撮っていました。この上なく地元に愛されていることを実感しました。風呂は来年4月の復活を前提にクラファンが行われているそうです。いったん終わっても永久には終わらせない。素直に、ロッカーの貼り紙の願いが叶えばいいなと思います。

6.中央温泉(奈良県大和高田市・廃業)

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思い出深い奈良の風呂屋をまた一つ失ってしまいました。


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大和高田は長らく3軒の銭湯が奮闘してきました。3軒とも激渋なので多くの風呂おたくを魅了してきましたが、中も外も昭和をZIPファイルにしたような中央温泉の佇まいは、銭湯や建築に興味のない人も前を通って驚くほどでした。


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好きな部分をひとつひとつ挙げ始めるとキリがありません。古いけれど湯加減はとてもよかったし、脱衣所に冷房はなくても自然とひんやり感じられました。そして何より、昼から浸かれることが大きな魅力だったと思います。

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いつ行っても空いていたので不安は感じていました。夏場に機械の不具合があり、当初「しばらくの間休業」とされた貼り紙も9月に「中央温泉今までありがとう」とメッセージの入った絵に変わり、現在はそれも取り外されてしまっています。近所の方によれば8月12日を最後に暖簾が掛かることはなかったようです。

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とある旅先の風呂屋で店主から「お住まいの近くの銭湯にはちゃんと通っているの?」と聞かれたことがあります。今年はあまり気張って遠くに出かけられなかったと言いましたが、近所の風呂屋をどれだけ大事にできているのかを見つめ直す意識も生まれました。

どれだけ風呂屋の喪失を嘆こうとも、浸かれる身体は自分ひとつだけです。奈良を離れて4年経ちますが、遠くの旅情も、近くの安心感も、どちらかに偏ることなく浸かり続けていきたいと思います。

マッスル鍋の第13シーズンがスタート

ここでしかできない話が多すぎる

三連休初日に13シーズン目最初の鍋をやって、酔いのあと忘却されずに残ったストレートな気持ちです。

気づけば広くSNS上の同年代は政治とか資産とか結婚とかの話ばっかりしていて、この歳になり持たざるものへの偏見や不可視化がいよいよ本格的になってきました。本来は中学生から変わっていないはずの我々も、無意識のうちにそこへ引っ張られてきているように感じるときがあります。

この夜はそこに長らく封印されていたみんなの本性が解放され、くだらない話だけで完全に通じ合えていました。マッスル鍋だけはくれぐれもそういう場であり続けたいと思います。

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鍋の中身はまったく何も考えていなくて、奈良最強の鮮魚店・魚虎さんに当日あるものでプランを丸投げしました。いわく、はまぐりと焼き穴子で出汁をとりながら進め、最後に素麺で締めろと。メインはおすすめされた釣りサワラにし、あとはHEX HIVEさんの地元野菜、きたまち豆腐さんの鍋用きぬこし、宝扇ポン酢しょうゆなどをそろえました。酒はもはやおなじみの春鹿旨口四段仕込と、篠峯うすにごり生酒を開幕投手としました。

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ひとすくい目からすでに鍋は白濁し、開幕にして完成形に近い内容に。魚虎さんすごいです。焼き穴子もサワラも鍋に入れたことはなかったのですが、ふんわりして風味も立って満足でした。そんな鍋に奈良のクリアな酒はよく合いました。素麺は8束もあったのに爆速で完食。この冬はこれまでよりちょっと工夫と手間を加えた鍋で味を追求し、13年目にふさわしい豊かな時間を増やしていきたいと思います。

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……とは絶対ならないのがマッスル鍋。余った汁にタラの白子をドボーン!いいやつはアクも少ないので洗わずにそのまま煮詰めます。あとは箸で引きちぎってひたすら日本酒を飲む。さらに余った汁にはレンチンご飯3パックと卵をぶち込み、ひとつ残らず胃の中へ。いろんな人から怒られそうなんですが、とても美味しくいただいたので許してください。いいものこそ豪快に。綺麗なだけではおいしくない。今シーズンもよろしくお願いします。

ならの鍋材「三輪山勝製麺 お鍋のうどん」

このシリーズ久しぶりですね。新橋にある「奈良まほろば館」をたずねたとき、そのストレートなネーミングに惹かれてしまいました。

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2人前の半生です。下茹でをせずにそのまま鍋に入れていいのがポイント。その証拠に、塩分量を見ると100グラムあたり3.3グラムと、標準成分表の4.3グラムをかなり下回っています。

作っているのは三輪山製麺さん。桜井から165を上っていく途中のあのお店です。入ったことないけど、うどんも作ってるんやな。

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袋オープン。どうでしょうこの表面の均質感。打ち粉でまっしろけというわけでもありません。迷わずそのまま鍋にポーン!いかにもマッスル鍋にふさわしい調理方法です。

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びっくり水をしながら8分煮込んでできあがりです。なんてなめらか。煮込む前から分かっていましたがつるんつるんです。細めだけど平たい麺は、食べ応えのあるフラットな稲庭うどんって感じ。そして何よりよく味を吸います。この日は鶏ガラの餃子鍋だったので、つゆに残ったにんにくの風味を吸い込んでしまい大変に餃子でした。これ鴨鍋の締めにやったら多分みんな黙りこんで天を仰ぐと思います。

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2人前とありますが半分でも結構多く、完食に時間がかかりました。うちのうどんモンスターがいたら秒で消えるんでしょうが、長いこと茹だっていてもブチブチになることはありませんでした。そのままお鍋にポーンできる半生うどんが奈良にあること、覚えておきたいですね。

2024年 個人的に行ってよかった銭湯まとめ

風呂納めをどこにしようかまだ決めていません。毎年この悩む時間が幸せでもあります。思えば本州から出なかった1年だったので、来年はもっと遠いとこ行きたい。5ヶ所振り返り。数字は順位ではありません。

1.みどり湯(静岡県湖西市)

マッスル鍋の初鍋は浜名湖のほとり舘山寺温泉でやりました。そこの湯も素晴らしかったのですが、帰り道にどうしても寄ってほしいと懇願して1人だけで向かったのが、静岡県西部で貴重な銭湯となったみどり湯さんです。

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着いたらのれんが掛かるタイミングでした。常連客がよいしょと手伝っていていい雰囲気。島のように鎮座する素朴な浴槽には、今から貴様を包み込んでやるとばかりに熱い湯がブクブクしていました。

その後、ゆとなみ社の協力で素敵なペンキ絵が描かれたとか。それも見に行きたいです。すべすべでやさしい舘山寺の湯と、キリッと澄んで熱いみどり湯、時間があればぜひ両方浸かりましょう。


2.新津温泉(新潟市秋葉区)

おだやかに晴れた東京の空だけをあてにして出かけた結果、谷川岳の長いトンネルを抜けたところで完璧な『雪国』冒頭の実写版を見せられ、電車を降りた頃には傘もなく運動靴姿の私を見て何人かが笑い出すほどの気象状況になっていました。


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悔しさとともに坂道をがんばって上り、高台の平凡な住宅地を抜けるとそこは温泉でした。なんでこんなところに、としか思えません。


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建物好きとしては浴室に向かう廊下だけでも満足なのですが、硫黄と石油が混ざったような、いい香りではないけど癖になるような匂いに全神経系を乗っ取られ、2時間弱も湯船から上がってこられなくなってしまったのでした。

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しかもここはなんと数ヶ月に一度間欠泉が噴き出すそうで、浴室では前回が7月の終わりだったので次はそろそろじゃないかと話題になっていました(訪問は12月8日)。この後も何軒か風呂屋を回ったのですが、身体についたここの匂いがだんだんと薄れていくのでさみしくて仕方なかったのです。


3.松の湯(千葉県勝浦市)

鍋軍団の一員、あんでぃー氏が操るインプレッサ(通称あんプレッサ)はアクアラインを抜け、チーバくんのみぞおちを貫く弾丸となってあっという間に外房も外房な勝浦にワープ。いつも臨時休業で泣いて帰っていた松の湯に3度目のチャレンジです。

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はぁーっ、開いてる!

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見よ、このたくましい姿を

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そこはもう、誰もがここで小学生の夏休みを過ごしたかったと思わせるような空間でした。何で見た光景やったかな……。

でも驚いたのは湯上がり。実に清涼な海風がふわりと入って、ゆっくりと身体の熱を奪っていきます。さすがは猛暑日ゼロの街だー!

すっかり都会に戻りたくなくなった我々は、近くの砂浜に移動して、日没までひたすら寝転んで過ごしました。この日の奈良は酷暑からの豪雨だったそうですが、見上げればもう煮詰まったような青しか目に入らず、恐竜の寝息みたいな波音しか聞こえず、眠眠打破も敗北するだろう冷風しか感じませんでした。絵に描いたような理想の夏の日には、もはや今はここでしか出合えないのかもしれません。


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4.大西湯(奈良市・廃業)

学生時代に「銭湯に行って鍋をすれば風邪が治る」と確信した時の風呂屋がここでした。帰り際にお風呂で楽になったよと言ったら、すごく喜んでくれたおかみさんの顔を思い出します。その経験は一人暮らしの基本としてずっと役に立っています。

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「まさか」よりかは「やっぱり」なんでしょう。私自身も正直そんな気はしていたし、だからこそ帰省するたびに入り、その素晴らしさを発信してきたつもりでした。間違いなく今年で一番悔しい出来事です。大西湯無くなっていよいよ奈良どうすんの。ほんまにどうすんの。


5.高野口乃湯(和歌山県橋本市)

今年、原宿の小杉湯は令和の世に銭湯が新規開業したとして大きな話題を集めました。時代が一周していく中で、今の銭湯趣味とは都会人ほど感度が高い傾向にあるといえます。

そんな中、今からつい5日ほど前、どこから行こうにも距離的にも心理的にも果てしなく遠い紀の川流域の町に、古民家をリノベーションした銭湯がまさしく爆誕しました。

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ぱっと見、家です。めっちゃ家。中は立派な梁をそのままに床が上げてあって、ちゃんと風呂屋に化けてあります。

新築の浴室にもこんがりした木材がたくさん使われていて、御所宝湯さんのサウナと同じ、木材のいい香りがしました。濃紺の細長いタイルとか、今風に作られた木のロッカーとか、奥に外気浴スペースがあるあたりは宝湯にもよく似ています。

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ここの休憩スペースが気に入った

これも、その宝湯が奈良の田舎でものすごい客数を集めている事例がなければ難しかったのかもしれません。こっちでもこんだけやってけんねんぞというのを、和歌山線沿線から次々に見せつけていく展開、とてもわくわくします。この流れで五條栄湯さん復活しませんかねー(無茶)。結局今年も渋いとこばっかり挙げてしまいましたが、どうぞよいお年を、そしてよい風呂ライフを。

お知らせとおわび

いつもいつもマッスル鍋の活動に関心をお寄せいただいてありがとうございます。

マッスル鍋は今季、年末スペシャルあるいはクリスマス鍋など、例年12月に行っていた鍋を開催しないことといたしました。

理由としては簡単です。

休みがない!

もう今の時点で仕事など納まるはずがないことが明確に見通せちゃってるので、予定も合うはずがなく、さびしい師走となりました。

加えて、年始の初鍋の有無についても現段階ではなんとも申し上げることができません。

楽しみにしてくださっている皆さま、本当に申し訳ありません。

年末年始は断じてがんばる時期ではないので、皆さまにおかれてはどうかプライベートな時間だけにしてゆっくりお過ごしください。そしてたくさん鍋をして体調を崩されないようになさってください。

マッスル鍋の第12シーズンがスタート

鍋をやろうというのに、この奈良で、この11月で、なんで25度にも迫る気温になったのでしょうか。まあせいぜい雨降らしとくし気持ちだけひんやりしといて、というええ加減な神様がその日の気象担当だったとしか思えません。

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12シーズンのキックオフは初めて「魚虎」さんのお世話になり、天然鯛のしゃぶしゃぶを用意してもらいました。噛みごたえはあれど固くはない絶妙な食感によだれがあふれ出し、噛めば噛むだけずっと旨みが流れてくる幸せについつい酒が進みました。

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野菜は東向の八百屋さんから宇陀産をメインに揃え、ついでに三輪のふしめんも投入。豆腐はきたまち豆腐さんの固めきぬこし、薬味は東吉野のゆず唐辛子、ぽん酢は向出醤油さんの宝扇と、安定の顔ぶれでした。パケットで「風の森」の生酒が買えることが分かったのも地味に大きな収穫でした。

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今回はお昼スタートだったので、おなじみ中華へいぞうさんで夜の部に突入。青島ビールとともに成都風麻婆豆腐にシビれ、お鍋に入れようか迷っていたあんこうとはここで中華風の味つけになった形でお出合いとなりました。どれ食べても美味くて、久々に満腹中枢が行方不明になる経験をしました。

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そして開幕戦恒例の奈良お泊まり会は旧ラウワン跡にオープンしたばかりのノボテル奈良へ。2年前まで目と鼻の先に拠点を持っていた我々は、新大宮で降りてから南都の新本店、ノボテルを経てJWマリオットや奈良蔦屋へと続く都会な景観に愕然。変わってへんのはかごの屋とやまひでくらいやん。ホテルの車寄せから広がるきらびやかな空間を前に、本気で場所を間違えたのではと全員が一瞬立ち止まったことは正直に記載しておきます。

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それからは、大浴場の混雑状況まで分かる姿見だとかおしゃれすぎてスイッチの場所が分からないドライヤーだとかお目目に星が映るドレッサーだとか、すべてのアイテムにツッコミが追いつかなくなり入室早々バテ気味に。部屋の大画面になぜか映し出された『晩餐歌』のMVをぼう然と眺めるうちに、コミッショナーはソファで腹を出して爆睡し、残る面々も酒すら買い込めぬまま寝落ちと相成りました。

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奈良でばっかり鍋をやって、そろそろマンネリ化してくるんじゃないかなと思っていたけれど、奈良も自分たちもゆるやかーに変わってきていて、いつも同じ回にはなっていないことを実感します。月3万の部屋を借りて夜通し飲んでいたわずか2年後には、2次会をお店にしていいホテルに泊まって日付変わる前に寝落ちですからねえ。ただしそれを進化と呼ぶのか老化と呼ぶのかは、11年前の私たちによって裁かれることでしょう。今シーズンもよろしくお願いします。それにしても暑かった。